離婚はしたいけど、こどもを育てるための経済力が心配で、離婚をためらっていませんか?
8年前の私もそうでした。
「こどもに苦労させるくらいだったら、自分がこのまま我慢しよう。」と、辛いことを言われても、ずっと我慢していました。
今は、勇気を出して離婚し看護学校へ進学してよかったと思っています。
フルタイムかつ夜勤もあるので、すべてがラクになった訳ではありませんが、自立して幸せな生活ができることに感謝しています。
看護学校に通うためには、学費・生活費・子育てとの両立など、気になることがあると思います。
補助金や周りのシングルマザー学生がどのように学校生活を乗り切っていたか紹介していきます。
目次
シングルマザーが看護学校に通うのは厳しいの?
看護学校に通うためには学費・経済費を工面する必要がありますね。
それ以外にも、実習レポートや日々の課題、こどもの預け先などさまざまなハードルがありました。
いろいろな事情を抱えたシングルマザーの方と一緒に学んできましたが、みなさん無事に資格をとって現在も活躍されています。
厳しい部分もありますが、助けてくれる制度もあるのであきらめないでください!
シングルマザーが看護学校の受験を考えても「厳しいから無理かも」と諦めてしまうの原因とその対策をご紹介します。
看護学校の学費
看護学校と一言で言っても、大学・短大(大学4年生、短大3年生)や、専門学校(主に3年生)があります。
学費の内訳としては、
- 入学金(初年度のみ)
- 授業料
- 施設設備費
- 実習費
これ以外にも
- 教科書代
- ユニフォーム代
- 交通費
- 参考書
など、前期・後期で支払うタイミングが決まっている費用のほかにも、さまざまな費用がかかることが多いです。
【専門学校の学費】
初年度平均:1,086,000円(令和2年度 学生・生徒納付金調査)
私も3年生の専門学校へ通っていました。
入学金20万+授業料90万弱のほかに、教科書代が5~10万円(学年が上がるほど安くなります)、ユニフォーム5万、参考書2~3万は支払いました。
図書室にも参考書はありますが、人気のものはいつも貸し出し中だったり、実習期間になると借りたい本が先に借りられてることも多々ありました。
お手頃な参考書は1,000~2,000円程度で購入できますが、専門的なものになると5,000~10,000円近くするものもあり、メルカリなどを活用しながらなんとかやりくりしていました。
3年間トータルで計算すると約200~300万円は必要になります。
【大学の学費】
初年度平均:1,451,302円(令和元年度私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について)
大学の学費は、専門学校と比べると高いところが多いです。さらに、卒業まで4年間かかるのでトータルで計算すると500~700万円が必要になります。
働けない期間・進学にかかる費用のことを考えると、専門学校に進学するのが現実的だと思います。
看護学校に在籍中の生活費
看護学校へ入学すると、平日は8時過ぎから17時ころまで講義があります。
講義のほかにも、課題やグループワークにも時間を割く必要があり、今までのように仕事を続けることは難しいです。
放課後にアルバイトをしている人もいましたが、シングルマザーだとこどものお迎えや食事の準備もあるので、かなり厳しいのが現実だと思います。
収入がなくなる分、非課税世帯となり支払いが減免されるものもありますが、家賃・水道光熱費・食費などは備えが必要ですね。
こどもの預け先
自宅ー保育園ー看護学校の距離が近かったり、近くに祖父母など頼れる人がいると安心です。
課題やグループワークなどがあり、すぐに下校できない日もありますし、実習がはじまるとさらに大変です。
実習は近隣の病院・施設へ伺います。公共交通機関を使って移動するため、実習先によっては普段より早く家を出なければならないことがあります。
私が通っていた学校は田舎なので、近隣の病院が離れていて学校からバスで片道30移動や、宿泊実習もありました。
家庭の事情を説明し、考慮してもらえる場合もありますが事前に学校側へ確認が必要です。
シングルマザーが看護学校へ通うともらえる給付金
十分に働く時間を確保できない状態で学び、資格を取って自立した生活を手に入れるため、経済的な負担を減らしてくれる制度についてご紹介します。
これを知っていれば、生活費に対する漠然とした不安が確実に減らせます。
高等職業訓練促進給付金
- 概要:ひとり親が資格取得を目指して就業する機関の生活費を支援してくれる制度
- 対象:訓練開始日以降どちらの条件にも当てはまるひとり親
1.児童扶養手当を受給
2.養成機関において6か月以上のカリキュラムを修業
- 内容:月額10万(住民税課税世帯は月額70,500円)
・最後の1年間は支給額が4万円増
・訓練終了後5万円支給(住民税課税世帯は25,000円)
私も生活費はこちらの給付金をメインに補っていました。1・2年生は、普段アルバイトが難しくても夏季・冬季休業を利用して働くことができました。
3年生は11月末まで実習の予定が詰まっています。それと同時の国家試験や就職活動もあるので、アルバイトに時間を割けない人も多かったです。
自立支援教育訓練給付金
- 概要:ひとり親が対象教育訓練を受講し、終了した場合に最大経費の60%が支給される
- 対象:20歳未満の児童を扶養するひとり親で、要件をすべて満たす場合
1.児童手当の支給を受けている
2.就業経験、技能、資格の取得状況から適職につくために必要と認められる
- 内容:12,000円を超えない場合は支給なし
上限は年間20万円
対象講座はあらかじめ決まられている場合がありますので、事前に都道府県・各自治体のHPや窓口で確認しましょう。
看護師就学資金貸付制度
- 概要:貸付を行う都道府県の地域内で重視する看護師の確保を図ることを目的として、修学資金の貸し付けを行う。
- 対象:看護師養成施設に在学している人で、将来、貸し付けを受けた地域内で看護師業務に従事しようとする者
- 内容:自治体立養成施設→月額32,000円
民間立養成施設→月額36,000円
卒業後1年以内に免許を取得し、定められた施設で一定期間看護師業務に従事すると、返済が免除されます。
私が、制度を利用した都道府県では5年間働くことで返済が免除となっていました。
制度を利用する前には、自分が就職したい施設が対象となっているか、確認が必要です。
児童扶養手当
看護師を支援する制度とは異なりますが、仕事から学業にチェンジしたことで収入が減った場合の手助けとなります。
前年度の収入によって、月額10,160~43,070円を受け取ることができます。
私も、児童扶養手当+高等職業促進給付金が、3年間の生活費の大部分をカバーしてくれていました。
まとめ
今まで通り働きながら、看護学校に通うことは難しいですが、生活費・学費をサポートしてくれる制度は整っています。
3~4年学校に通うこと、その後どのような場所・施設で働きながら子育てをしていくのか考えて制度を利用していくことが必要になりますね。